健康と中国茶

茶は世界の三大ノンアルコール飲料 – 茶、コーヒー、ココアの中でも最も親しまれています。特にアジアの国々(台湾・中国・日本)では茶を飲む事は日常の習慣となっており、客をもてなす際にも飲まれています。

中国では数千年前から、喉の渇きを潤すだけではなく、薬用としても使われてきました。昔からの言い伝えに、「神農氏がある日72種類の毒草を口にしたが、茶を飲んで中毒に陥らずにすんだ」という話があります。

もちろんこれは単なる言い伝えに過ぎませんが、科学が未発達であった古代には、このような「直接自分で試して味や効能について知る。」という原始的な方法が採られていました。現在では各種科学分析の結果、茶葉の中には体に良い有機物が多く含まれていることが証明されています。先民の知恵は現代人に決して劣っていなかったのです。

茶葉の中には健康に良いとされている成分が含まれています。茶の味は、酸味・甘味・苦味・渋味の四種類で成り立っており、酸味は茶の中のレモン酸とアミノ酸、甘味は糖分とアミノ酸、苦味はカフェイン、渋味は茶素(タンニンを含むので、茶タンニンともよばれている)から来ています。その中でも茶タンニンの占める割合が最も多く影響力があります。それでは、それぞれの効能について説明しましょう。

茶タンニン
(1) 細胞の突然変異や癌を抑制します。
(2) 胆汁分泌を促進させ、コレステロールを抑制します。
(3) 酸化を防ぎ、細胞の老化を防ぎます。
(4) 心筋梗塞を予防し、アルコールの肝臓への負担を減らします。
(5) 殺菌作用、口臭予防。腸内の乳酸菌を増加させます。

カフェイン
(1) 狭心症の治療を助けます。
(2) 中枢神経を刺激し、精神を高めます。
(3) 利尿作用を高める。胃液の分泌を促し、消化を助けます。
(4) 血液中のブドウ糖の生成を促し、アルコールの分解を助け、二日酔いを防ぎます。

糖類:血糖値を下げる、糖尿病を予防します。
ビタミンC:しみ、そばかす防止、癌を抑制します。
繊維質:便秘を防ぎます。
フッ素:虫歯予防(この物質は水に溶けないので、直接食べないと効果がありません)。

他に人間の体に必要なミネラル分(マンガン、亜鉛、セレン等)も含まれています。各国の調査で、茶の産地に住み、日頃からよくお茶を飲む人は、他地域の人に比べ長寿で肌が白いと言われています。

では、「お茶を飲むことは良い事ばかりなのでしょうか?」

確かに、胃の弱い人、血圧の低い女性などは中発酵の烏龍茶やプーアール茶などの刺激の少ないお茶を選んだほうが良いでしょう。他のお茶ならご飯を食べた後に飲むことです。一般に敏感な人は寝る前にお茶を飲むと眠れなくなることがあります。私達はお茶を淹れる際、浸す時間を十分把握していなければなりません。どんなに良いお茶であっても浸す時間が長すぎると茶タンニンやカフェインが多く出すぎて逆に胃を痛めます。また、前日淹れた茶を翌日に飲まないほうが良いでしょう。

冷めた茶を空気中に放置するとカビが発生しやすくなるからです。お茶を飲むことは健康によいことですが、中国人は「多すぎても少なすぎても良くない」という言葉をよく使います。本当にお茶が好きならば、一度に多くのお茶を飲むのではなく、時間帯を変えて飲むことです。もちろん、あなたの胃が丈夫なら問題ありませんが…

ここまで茶葉が人間の体にどのような作用をもたらすかについて話してきましたが、いかがでしたか?しかし、茶葉は所詮「薬」ではないので、すぐに効果がでるものではありません。長い時間をかけてゆっくりと効果が出てくるものなのです。日頃水を飲む感覚で茶を飲んでみてはいかがでしょうか?

竹里館 館主 黄浩然

竹里館館主の黄浩然氏